小説のページ : ちゃぶ〜の小説が読めます
新 歪んだ愛の形[後編] [Page 3/12]
3 : 茂みの中で・・・
茂みの草は冬を前にして少し枯れてはいるが、その高さは正太達の身長をゆうに超えている。その中を二人は中腰になって、目の前の草をかきわけながらボールを探していた。
「おおーい正太ぁー。こっち来てみろよ」
竜太の声が聞こえる。正太は声のする方へ草をかきわけながら進んでいった。すると一部分だけぽっかりと草の無い所に出た。そこにはござが敷かれていて、真ん中に竜太が座っていた。
「ここは俺が3年の時に友達と作った秘密基地なんだ。まだあったんだなあ。周りが草で囲まれてたから誰にも見つからなかったのか」
竜太は懐かしそうに周りを眺めた。ござの上には泥だらけのおもちゃやサッカーボールなどが転がっている。正太は竜太のとなりに腰を下ろした。
「秘密基地かぁ…。僕ってあんまり友達と一緒に遊ばなかったから、そういうのって全然作った事なかったなぁ」
正太はうらやましそうに言った。
「ふうんお前って寂しい奴だったんだ」
竜太はちょっと意地悪そうに笑って見せた。
「でも今は違うよ。だって僕には…竜太がいるんだもん」
というと正太はいきなり竜太に抱きついてきた。竜太は真っ赤になって慌てふためいた。
「おい待てよ。よりによってこんな所で。バッ、バカッ!誰か来ちゃうぞ」
手足をばたつかせながら竜太は抵抗したが、正太の手は既に竜太の半ズボンのチャックを開け、中のものを優しく揉んでいた。
「やめろよ…見つかっちゃうぞ…」
そういいながらも竜太の抵抗は次第に弱まっていった。正太の手の中で熱く、固くなったペニスが、ピクッピクッと脈打っている。正太は、竜太のブリーフを半ズボンごと脱がすと、勃起した自分のものを出して竜太のアヌスに押し当てた。
「いい?竜太」
「お…お前のももう熱くなってる…。早く…入れてくれよ」
ジャンパーを脱ぎ、ランニングシャツ一枚で四つん這いになった竜太は、荒く息をしながらせがむように言った。正太はペニスの先から溢れる液で竜太のアヌスを潤すと、その入り口から自分のものを挿入した。瞬間、竜太のアヌスはきゅっと締まり、正太に快感を与えた。まだ剥けたばかりの正太のものは、竜太の粘膜を敏感に感じ取っている。竜太は体がめくれ上がるような刺激に喘ぎ声を上げた。
周りを高い草に囲まれていると言っても、向こうでは他の子供達がサッカーをしている。いつボールが茂みに飛んでいくか分からない。そのときに見つかってしまったら…。こんなスリルが二人をさらに激しく燃やした。
「うっ…正太…もっと強く突いてくれぇ」
竜太の小さな体は正太を求めてうずいている。腰を高々と上げた竜太の姿はまるで盛りのついた獣のようだった。
「あうっ!だっ…駄目だよぉ…そんなにきつく締めたら…我慢…出来なくなっちゃう」
正太はピストン運動を繰り返しながら呻くように言った。正太の下半身に熱いものがこみあげてくる。
「もう駄目…イッちゃうよぉ…ああっ!」
竜太の中に熱い粘液が注ぎ込まれた。正太が竜太のアヌスからペニスを引き抜くと、その液が勢い良く噴き出してきた。
「すごぉい…噴水みたい」
正太は肩で息をしながら竜太の尻をまじまじと見つめている。竜太は正太の方を振り向いた。
「正太、今度は俺の番だぜ」
「うん…」
こくっとうなずくと、正太は着ているものを全部脱いで、ランニングシャツ一枚の竜太の所に寄っていった。
「まずは指で慣らしてやらないとな」
竜太は唾で濡らした指を正太のアヌスに挿入した。
「あっ!あうう…もっとぉ…」
竜太の二本の指が正太のアヌスを掻き回した。さっき射精したばかりの正太のペニスはもう元気になっている。
「そろそろいいかな?」
指を抜いた竜太は、正太をござの上に仰向けに寝かせると、唾液で潤っているそのアヌスにいきり立ったペニスの先をくっつけた。
「いいか?いくぜ」
竜太は一気に正太のアヌスを貫いた。正太の息が一瞬止まる。何度されてもこの感覚は飽きることが無い。二人は唇を重ねて舌を舐め合った。竜太の腰が正太の前立腺を激しく突いてくる。
「あうっ…ああん…竜太ぁ…好き…好きだよぉ…」
「俺もだよ…かわいいぜ正太」
薄れゆく意識の中で二人は互いの愛をぶつけあった。
「イクッ!」
二人はほぼ同時に発射した後、つながったままでござの上に倒れ込んだ。二人とも汗びっしょりでまるでスポーツをした後のようだった。疲れが眠気を誘った。
   *   *   *   
竜太が目覚めると、辺りはもう夕暮れだった。自分のブリーフと半ズボンをはくと、竜太は足元でまだ眠っている正太を見つめた。正太はさっきのまま、全裸でぐっすり眠っている。竜太は側に脱ぎ捨ててあった自分のジャンパーを取ると、そっと正太にかけてやった。
そのとき正太が寝言を言った。
「竜太ぁ…愛…してる…よ」
その言葉を聞いたとき、竜太はなぜか胸が高鳴るのを感じた。『愛』、そんな言葉はもっと大人になってから言うものだと竜太は思っていた。しかし、今の自分たちの間には単なる友達関係をはるかに超えた何かがある。これが『愛』なのだろうかと、竜太は何だか不思議な気分になった。高鳴る胸を押さえながら、竜太は正太の耳元に唇を近づけてそっと言った。
「俺も愛してるぜ。正太」
眠っている正太の顔がちょっと微笑んだように見えた。
<< 前のページに戻る [小説ページのトップに戻る] 次のページに進む >>
Copyright (C) 1998-2024 chabuu, All Rights Reserved.
acs